UCI規定無視の痛快TTバイクをSPECIALIZEDが発表か、これは始まった予感。

Posted by yonezo in 自転車 | 5 Comments
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自転車乗りには周知の事だが、自転車競技(正確にはツール・ド・フランスなどのUCI:国際サイクリング連合が規定しているレース)では、市販されている自転車しか使っちゃダメとかの意味不明なルール等が多数存在する。

そのため、ツール・ド・フランスなどの大きなレースに機材を投入して宣伝・広告を行いたい企業は、自ずとまずは市販できるスペックである事と、UCI規定と言われる悪しき平等主義的なルールに沿った機材開発を余儀なくされてきた。

※多分、体格やチームの資本力に関係なく競技できるようにという意味だと思うんですが

 

意味不明な規定の中でも、フレームの形状や乗り手の姿勢を制限するようなセッティングの規定は、競技用自転車を設計するエンジニアのみならず、当然選手からも不評で、毎年のように意味不明なルールに振り回されたというニュースを聞く。

今年などはサドルの水平だかのルールが突然に追加されて、出走直前にセッティングを修正しなければならない選手が続出するという事態まで発生した(らしい)。

過去にはグレアム・オブリーのように、アワーレコード(トラックを1時間でどれだけ走れるかを競う競技)世界記録を、記録更新後にUCIが後から追加した規則で無効にされてしまうという暴挙もあった。

この事件は映画にもなって、相当なインパクトがあり、その後選手からは「やっても後付のルールで無効になるんなら、やる意味あんの?」と言われて参加選手が減り、人気競技だったのに完全にツール・ド・フランスなどのロードレースにファンが流れてしまうという事態も起こっていたようだ。

 

UCIの規定はツール・ド・フランスなどの世界最高峰のレースを走る最新バイクが、金を積めば一般人でも所有することができるという意味ではF1やオートバイのレースとは違う恩恵をユーザーが得られるという点で、必ずしも悪い事ばかりではないのだが、やはり世界で戦う一流の選手には制限とか出来るだけ取っ払った中で、究極の空力や素材を駆使した自転車で走って欲しい、そういう走りが見たい、エンジニアには開発費や規定の制限なく究極のバイクを作って欲しいというのはある。

で、もうこのUCI規定というのは悪法だけど仕方ないよね的な空気だったんだが、大手SPECIALIZEDがやってくれたぜ、この野郎。

ニュースを読む限りでは、「俺らやっぱり速いバイクを作りたいわけ。なんでUCI規定とかもう知らんから。自由に作ってUCIの関与しないレースで走らせてUCIの規定が糞だって事を証明してやるから、見てろよこの老いぼれどもめが。」的な事を言っていたかどうか知らないが、そういう事言ってたのかなというのが想像できて痛快だった。

完全にマニア向けのバイクだが、トライアスロン人気に火が付いて市場が形成されればロードバイク向けに作る必要も無くなって、UCIもそのうちに見直すんじゃなかろうかと淡い期待を抱きつつ今後の他社の動向に注目である。

 

スペシャライズドShiv 内蔵型給水システムを採用したトライアスロン専用TTモデル

UCI 規則

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