娘も11歳になって、段々と俺の小言に対して言い返してくるようになってきた。
でもって、その言い返す言葉が時として正論だったりするわけで、こっちとしても認めざるを得なくなったりで、そういう時は正直忸怩たる思いである。
ただ、まだほとんどの場合は言い返すことができないか、もしくは負けず嫌いな性格から来ているであろう的はずれな意見だったりするので、そういう場合はとにかくその場の空気は悪くなる。
まぁ食卓の空気が悪くなろうがなんだろうが、言うべき事は言ったほうが良いと思っているので、多少の遠慮はあるが出来るだけソフトに言っている。
心のなかは「父親なんて嫌われてなんぼ」。である。
先日も月ごとの日数(1月は31日、2月は28日…とか)をどうやって覚えるかという話しをしている時に、「西向く侍」とか、こぶしで覚えるやり方を教えていたんだが、まぁ食事中という事もあり相当に面倒臭かったようで、茶化したような素振りだったので、ついつい呆れて怒ってしまったのです。
毎度思うんだけど、俺も小さい頃はこんなんだったのかなぁって。
まぁ、大抵はもっと酷かったんだろうけど。
ただ、思うのは。
いつか俺がいなくなった時に、「あぁ、そういえばこれってオヤジが言ってた事だなぁ。」って思って貰えればそれでいいのかなと。
実際、俺もそういう風に思うこと、今じゃ沢山あるのです。
その時は面倒臭いなぁと思ったりしたが、時代と世代を超えて引き継がれていく知恵と知識と経験と…。
大げさかも知れないけど、そういう小さな伝承の一部になっている事と、教えて貰った事への感謝を思った夜でした。